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「お菓子なコルドン日記」を改名し、”Salon de Reina”と致しました。過去のル・コルドンブルー通学日記、自宅洋菓子教室、食べ歩きを中心とした日常を綴っています。


by kurumi-sweets
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LE CORDONBLEU 菓子中級 第20回<修了試験>


ついに修了試験の日となりました。
基礎の時に比べると準備が全然できませんでしたが大丈夫かなぁという心境です。
いつもより早めに学校に向かいます。

本日のデモはクロカンブッシュ。
結婚式などで使われる、シューを積み上げたタワー状の大きなお菓子です。
労力のかかる超大作なので、シェフは朝早くから準備をされていました。

まずは筆記試験です。自信の無い問題もいくつかありましたが、無事に終わりました。

授業では、飴をかけたシューを積み上げて、どんどんクロカンブッシュが出来ていきます。
トップには新郎新婦のお人形が飾られ、シューの部分には、ドラジェや飴細工のお花が飾られました。今回は春ということで、飴細工の桜の花を中心としたデコールでした。
それから、土台の部分もアーモンドとお砂糖で作ります。

また、流し飴で大きなプレートも作られました。今回は、シューやフィユテを使って、漢字で「愛」という字を象ったものでした。飴のプレートは割れやすくて大きくて重いので、立てるのが大変そうでした。

今回のクロカンブッシュは、昔通っていた方のブログを拝見すると、50人前を10人で分けて食べ切れなかった・・というのを読んだこともあり、シュークリームをたくさん頂けるかと思って大きなタッパーを持参しましたが、一人あたり小さなシューが3~4個配られたのみで、残念でした。
飴かけのシューはとても美味しく、土台の部分もアーモンドトフィーのようで、気に入りました。

お昼を食べて、試験30分前に運命のくじ引きです。

何としてもサントノーレはひかないように、できればショコラもひかないように、と念じながら、目に着いたくじを取って開けてみると・・
カシス・ヴァニーユ
LE CORDONBLEU 菓子中級 第20回<修了試験>_b0171885_0412138.jpg

やったぁ!良かった~
多くの人がカシス・ヴァニーユが良いと仰っていたので、これは大当たりです。
美味しくて手順が少なく、時間的にも余裕を持って取り組めるメニューです。
マング・パッション・フランボワーズが当たる気がしていたので意外でしたが、ほっとしました。

試験では材料表のみ見ることができるので、試験までの時間に作り方を復習します。
でも、嬉しい気持ちで一杯で、あまり頭に入ってきませんでした。

いよいよ試験開始。カシスのくじをひいて気が抜けてしまった私は、のんびりと実習室に向かいました。

誰と一緒の課題かな~と思ったら、カシスは同じクラスでは私だけでした。
ショコラ・オペラが多め、サントノーレとフレジェが少なめ、マング・パッションとカシスは一人ずつでした!もう一つのクラスは6人なので、全員違う課題だったようです。
というわけで、時間配分もオーブン管理も一人。自分との戦いなんでしょうね。
特殊材料を最初から一人分もらえたので、その点は楽でした。

道具を準備し、忘れずにオーブンに火を入れておきます。そして生地作り。

他の方は生地に入る材料が多かったり、全卵と卵白の泡立てが別々だったり大変ですが、私のビスキュイは材料もシンプルで、泡立ても卵白のみ。絞りはやっぱり斜めにしました。
お家での練習ではヴァニラシュガーを忘れたので、忘れずに・・
焼きすぎないように注意して、生地は完了です。

冷ましている間に、カシスのジュレを作ります。本当は氷水に当ててとろみをつけるのですが、急ぐと固まりそうで怖いので、マーブル台の温度を利用します。これはちょっとタイムロスでした。

ビスキュイを型にセットし、シロップをうちます。
ここが一つ目のポイントで、カシスの赤いシロップがビスキュイに染み込むとダメなので、慎重に慎重に。
シロップですが、前回と同じ配合にしたのに甘味が足りないのです。甘さを足してみました。

このタイミングで、ジュレが程良い濃度になっているはずでしたが、まださらさらとしていたので、とろみがつくのを待ってから固めました。生地をのせてもう一度アンビバージュ。
そして冷凍庫で冷やし固めます。

周りを見ると、オペラやフレジェの方はもう組み立てに入っています。みなさん早いです。
この二つはムースではないので長く冷やさなくて大丈夫ですが、私のはシュプレームのアントルメなので、冷凍庫で十分に冷やす必要があります。
まだシュプレームに取りかかっていないので、雲行きが怪しくなってきました。。

急いではいましたが、最近アングレーズが雑になっていたので、弱火で丁寧に作ります。
こちらも温度を下げて、シャンティーと合わせて、かなりとろみのついた状態で型に入れます。
濃度が足りないとビスキュイの間に入り込んでしまうし、濃度がつき過ぎているとシュプレームに空洞が出来やすいので、ちょうど良い硬さを目指します。パレットでならして、ようやく冷凍庫へ。
この時点で残り時間はあと20分と少し。

手が空いたので、パラチニットのデコールに取りかかります。
ここで大きな問題が!
試験前の準備タイムに身が入らなかったので、パラチニットを焼く温度をスルーしていました。
この課題は自分一人なので、自分がしっかりしないといけないのですが、分かりません。
適当な温度で焼いてみることにしました。
前回、赤い飴は飾りにくかったので、白と、少しピンクががったマーブルとしました。
焼き時間が低い気がして、途中で温度をあげたら何とか大丈夫でした。

ムースを整えて、残り時間もかなり少なくなってきたので、仕上げに入ります。
ここが一番のポイントである、グラサージュです。
濃い赤なので、少しでもこぼしてしまうとビスキュイが赤く染まってしまい、マイナスです。

グラサージュをこぼさないよう独自の工夫をし、かなりうまくできた感がありました。
が、最後に気を抜いたところで、ケーキの裾に結構な量のグラサージュが落ちました・・・
これはどうにかリカバーでき、自分としては上出来だ、とほっとしていました。
「独自の工夫」が後で裏目に出るなんて、この時点では知る由もなかったのでした。

残り時間は5分を切っています。あとはデコール。

パラチニットは繊細に作ろうとしたあまり、薄くて割れやすくてあまり使えなさそうでした。
一番気に入った形のは、焦って落として割ってしまい、残りの飴細工で頑張りました。

ここでまた問題が。飾りに使う冷凍のカシスが見当たりません。かなり焦りましたが冷凍庫で発見し、安心しました。

最後のポイントはデコールのデザインですが、まさか自分がカシス・ヴァニーユに当たると思っていなかったのでNo idea でした。。前回自分が作ったのは全く気に入らなかったので変えたいと思いましたが、インスピレーションも、考える時間もありません。

時間も迫っていたので、カシスをぐるりと配置して、飴はお花のイメージで立てかけて、ミントを飾って完成です。

この課題は時間に余裕があるだろうと予想していましたが、終わってみればぎりぎりでした。
でも、今までの試験に比べたら、時間にも気持にも余裕があったかもしれません。
完成したのがこちら。照明の関係もあり、飴細工が見ずらく残念です。
このような感じで全員の作品が並べられ、採点を待ちます。
LE CORDONBLEU 菓子中級 第20回<修了試験>_b0171885_1333863.jpg


今回は採点にとても時間がかかっていました。
片付けを終えてサロンに集合し、講評タイム。一人ずつコメントがあってびっくりしました。

私の作品は、グラサージュが薄い部分があるとの指摘がありました。
実は、グラサージュが多いとこぼれやすく仕上がりが汚くなってしまうかと思い、独自の工夫として、グラサージュの分量を減らしてかけたことが裏目に出てしまいました。。。周りは厚めに、中心は薄目だったので、ケーキの表面が平らではないのでは、というコメントもありました。。ケーキの中心にはデコールを載せるので見えないだろうと思ったのですが、ばっちりチェックされてしまいました。
組み立てが曲がっていると判定されたとしたら、大きなマイナスとなったと思います。。
やっぱり余計なことはしない方が良かったです。基礎の試験の時にもそう思った気がするので、この半年ですっかり忘れていました。

でもとにかく終わって良かったです。上級は卒業制作なので、くじ引きで引いたものを作るという試験は今回で終わりなので、ほっとしています。

筆記試験の結果も一部発表され、今回も満点だったとのことで、嬉しい驚きでした。
今まで出たことが無かったそうですが、うちのクラスは満点が二人でした。
LE CORDONBLEU 菓子中級 第20回<修了試験>_b0171885_0413894.jpg

帰宅し、改めて写真を取ろうとしたところ、飴細工が溶けてしまったいて残念でした。
試験後は打ち上げPARTYだったので、両親が車でケーキと荷物を取りに来てくれて大事に持って帰ってくれたのですが、繊細なアントルメだったので時間が経つにつれてグラサージュが流れたりということが起こってしまいます。
翌日会社に持っていくと、グラサージュはさらに薄く流れて、全然違う姿になってしまっていました。召し上がって下さったみなさま、ありがとうございました。

二週間のお休みを挟んで、4月からはいよいよ上級です。
by kurumi-sweets | 2010-03-14 23:40 | コルドンブルー 中級 レッスン