人気ブログランキング |

「お菓子なコルドン日記」を改名し、”Salon de Reina”と致しました。過去のル・コルドンブルー通学日記、自宅洋菓子教室、食べ歩きを中心とした日常を綴っています。


by kurumi-sweets
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

LE CORDONBLEU 菓子上級 第20回(卒業試験)


ついにこの日がやってきてしまいました。
コルドンのお菓子講座の最終回。
昔からお菓子作りは好きだったものの初心者で、取りあえず基礎だけ・・と思って入学するもつかの間、コルドンとフランス菓子の魅力のとりこになり一気に上級の最終レッスンまで来てしまいました。

しかし、今日は1年半の集大成となる卒業試験。
そんな感傷に浸っている場合ではありません。
さすがの私も前日はなかなか寝付けず、目が覚めると、家を出る予定だった時間!!
慌てて支度をして、学校に向かいました。

まずは筆記試験です。
今回は残念ながら完全に予想外の出題がされて、全くできませんでした。
ここまでできないと諦めもつくものです。

筆記試験の後は、最後のデモンストレーション。
本日のメニューはシェフのオリジナルアントルメ。

1つ目は、「クルティヤン・レ」という、カリカリした食感を最大限に生かした、ミルクチョコレートとヘーゼルナッツ味のアントルメでした。
仕上げは、ダンテル・デコールという、特殊な作り方をした、繊細なキャラメルのデコールが印象的で、他にもクランブルやヘーゼルナッツ、そしてブロンズ色の飴細工のサークルも飾られました。
表面のグラサージュも、本当に美しかったです。

2つ目は、「ローズペッパー風味のアントルメ・ショコラテ」という、こちらもチョコレートベースで、エキゾチックな要素の中にもローズペッパーがほのかに香る構成でした。
仕上げは絞り+ピストレにクレムーでアクセント。
同じくブロンズ色の飴細工のオブジェが飾られました。
(構成を書いてはいけない可能性もあるので詳細の紹介は控えさせて頂きます。)

どちらもすごく手が込んだアントルメで、Pシェフはいつもとは全然違い、職人そのものという感じで、驚くほど速く、真剣にアントルメを作り上げられました。

シェフの(特にクルスティヤンの方の)デコールが盛りだくさんだったので、敢えてデコールを少なくした、自分のアントルメがとても心配になりました。

ついに最後の試食タイムです。

クルスティヤンの方は、名前の通りすごく食感が良くて、チョコ&ナッツのアントルメなのに重さが無く、空気感がとてもありました。

ローズペッパーの方も軽い食感で、隠し味のローズペッパーが分かるか分からないかくらい。
フルーツのクレムーもぴったりでした。

当たり前ですが、どちらもびっくりするくらい美味しく、さすがシェフのオリジナルアントルメ、と心から感服しました。
後でお話したら、シェフは「もっと美味しくできるよ」とも仰っていました!

この2種類のアントルメを頂いて、卒業作品の試作をシェフに持っていった際にあったアドバイスの意味、シェフが言いたかったこと、目指すべきものがようやくクリアーに分かった気がしました。

しかしこの2台のアントルメは、メインの生地、シュトロイゼル系の生地、フォンド・ロッシェ系、クレムー、ムース、キャラメリゼ、ヌガティーヌ、飴細工、ピストレ、グラサージュ、チョコ細工・・と、私たちが修了試験で取り入れるであろう作業のほとんどを網羅しており、すごいと思いました。

お昼は、生ハム入りのバゲットサンドを購入しました。
ブティックでランチを買って食べるのも、今日が最後です。
本当はシーフードのグラタンが食べたかったですが、最近は温かいデリがほとんど無くて残念でした。

遅れないように支度をしたりしていると、昼休みはあまり時間が無く、生ハムサンドは一口しか食べられず。

基礎・中級と違って試験で作るものは事前に分かっているし、散々練習して、材料表すら見なくても作れるはずですが、やはり直前は緊張します。

授業でも、プレゼン台の上にのせるととても滑りやすいので、移動や写真撮影の際にアントルメを落とさないようにというご注意が再三ありました。
そう言われると、絶対に自分が落としてしまいそうで、とても心配になります。
他にも、ムースが固まらないなど心配は尽きません。(固まらなかったら、アウトだそうです。)

いよいよ運命の試験開始。
いつもと違って、皆がそれぞれの作業をするので、周りは気にせず、お家で何度も練習したとおりに平常心で作ることを心がけました。

生地を泡立てる音が一斉に始まると焦りはしますが、私は溶かしバターを作って冷ます必要があるので、次の生地や全てのお砂糖の計量を済ませました。

バターの温度が下がったところで、一つ目の生地を作って、型に入れて焼きます。
家と違ってタイマーが使えないので、注意です。

続いては2つ目の生地です。
生地自体は簡単ですが、絞りなのでやや手間がかかります。
仕上がりの見た目に響くので、気をつけてきれいに絞っていきます。
仕上げに粉砂糖をかけるのですが、お家の茶漉しより目が粗いのをすっかり忘れていて、思ったよりたっぷりとかかってしまいました。
こちらもオーブンで焼きます。

この辺りで、1つ目の生地が焼きあがりました。
食感を大事にしたい部分なので、香ばしく焼き上げました。

一方、2つ目の生地は焼き過ぎるとNGなので、洗い物をして時間調整し、早めにオーブンから出しました。それでも良く焼けていて、硬くないか心配でした。
かけ過ぎた粉砂糖は、随分溶け残っていました。

次はジュレを作ります。オーダーしていた冷凍フランボワーズが見つからず、5分以上色々探し回ってしまいましたが、解凍されたものが、結局配られた材料の中にありました。良かった~

ジュレは混ぜるだけなので、簡単にできます。
量の加減が命取りになる隠し味の「特殊食材」を、慎重に入れました。
冷凍庫で冷やし固めます。

次はジャム作り。当初学校にあるフランボワーズのジャムを使う予定でしたが、使って良い材料リストに無いイチゴジャムに変えたため、自分で作ることになりました。
家では少量ですぐにできましたが、配合通りだと多めに時間がかかりました。
しかも煮詰めすぎてやや硬めに仕上がりました。

シロップも作ります。

冷めた生地をカットして、組立てに入ります。

時計を見ると、かなり良いペースで余裕があります。
なので、組立てはいつもより丁寧に時間をかけました。
が、先程煮たジャムは、冷めたらより硬くなり、やっとのことでシュトロイゼルに塗り広げました。
これは明らかに失敗で減点になりそうなので、ジャムを作り直すことも考えましたが、時間が一番大事なので、まあいいやとそのまま続けることにしました。

今までの試験の経験からすると、余裕があると思っても最後に絶対時間ぎりぎりになってしまうと思って・・

組立て準備もできたところで、ムースを作ります。
実はこのムースも混ぜるだけの簡単なものでした。

周りの方は、ボンブ生地ベースだったり、イタリアンメレンゲが入っていたり、アングレーズベースだったりと、一手間かかるムースを作られていたようですが・・

忘れずにリキュールも加え、生地を敷いた型に注ぎ、ジュレも入れ、ここでムースをより硬くしてビスキュイの間に流れないようにして、残りのムースも型に詰めて冷やし固めます。

この時点で残り45分と、かなり余裕がありました。
後は固まるのを待って、仕上げるだけです。

念の為、パラチニットのデコールを先週に続いて作りました。

待ち時間は、グラサージュを作ったり、プレゼン台を用意したり先週作ったデコールを確認したりしていました。
幸いチョコは割れておらず、飴の状態も大丈夫でした。
パラチニットは壊れやすくくなっている気がしたので、今日の分を使うことにします。

残り20分くらいになり、最後の難関(?)(いや、このアントルメは大変作りやすくしてあるので、難関と言える工程は無いかもしれません)であるグラサージュをかけます。

昨日の練習では見事に失敗したので心配です。
本番ではややムラになった気もしますが、無事にきれいにかけることができました。
最後の練習で失敗したのは良かったのかも、と後でmamaが言っていました。

ムースが溶けやすいので、提出5分前くらいまで冷蔵庫に入れ、時間が経つのを待ちます。
さすがに工程をとても簡単にしてあるだけあって、時間にはかなり余裕がありました。

最終的に、サロンにて飾り付けを行いました。
飾りつけも、デコールが割れたりすることも無く、練習した通りに、完成することが出来ました。

提出後は一人ずつ、オリジナルアントルメを持って、シェフと記念撮影して頂きました。
この写真は、学校に飾られることになります。

最後までケーキを落としたりすることも無く、無事に試験が終了しました。

私たちは退出し、試食・採点が行われます。

洗い物をしていても採点が気になり、サロンの様子を窓越しに見てみると、いくつかのケーキは既にカットされていました。
私のはまだでした。ドキドキします。

実は2つ心配な点がありました。
学校の高性能の冷凍庫にジュレを長いこと入れていたので、組立て時点で完全に凍っており、組み立てるのには都合が良かったのですが、試食の段階で凍っていると減点対象になります。
組立て後もムースを固めるために引き続き冷凍庫に30分近く入れていたので、室温に置いていてもジュレが凍ったまま、という恐れがありました。

もう一つは、口溶けを良くするために柔らかめの配合にしたムースに挿した、シュクル・ビュレは、採点の番が回ってくる前に倒れてしまうのではないか・・と。
後ろから支えたりしましたが、心配です。

時間が経った後で、採点が終わったとの連絡あり、全員がサロンに集まりました。

まずシェフから、今回のクラスは、ムースが固まらないなどの失敗もなく、全体的にデコレーションがきれいでとても良かった、とのお褒めの言葉がありました。
併せて、全体の味の印象についてもお話がありました。

そして、いよいよ一人ずつの講評と結果発表です。

上級は追試が無く、万が一受からなければ、上級のレッスンをまた一から受け直さないといけないらしい、、、ので、何とか合格したいところです。

完成した、私のオリジナルアントルメはこちら。
「Marie Antoinette(マリー・アントワネット)」と名づけた、ローズのアントルメです。
b0171885_145318.jpg

評価は・・
・ビスキュイがきれいに出来て良かった。
・デコレーションが良い。飴のお花がとてもきれい。
・味が美味しく、組立ても良い
・シュクレ・ビュレが倒れそうなので、垂直に挿した方が良かった。

好みが分かれるローズの使い方が難しく、試作ではあまり褒められることはなかったので、意外な結果でした。

確かに、ルセット提出直前に、初期段階で最も印象が良さそうだったビスキュイに変更したのが、味のバランスを整える結果になったようでした。

結果は12人全員が合格でした!!

片付けの後は、試食大会!
サロンはケーキバイキング状態になりました。

どれもみなが一生懸命に考えた作品で、大変さが分かるだけにより美味しく感じられます。
記念に少しずつお土産に頂きました。

クラスメイトの方の作ったアントルメは、別途ご紹介させて頂きます☆

まだコルドン通学が終わったという実感が無く、大変だけど楽しかったこの生活がもう終わるんだ、コルドンに出入りすることもなくなるんだ、と思うと寂しいですが、不思議と悲しい気持ちはしなくて、達成感・充実感が勝っているようでした。

お世話になったシェフの皆様をはじめアシスタントの皆様、学校のスタッフの方々、クラスメイトの方々、本当にありがとうございました。

そして、コルドン通学を理解し、最大限のサポートをしてくれた家族に、一番感謝です。

この日も元々荷物が多かったのに、色々あって荷物が多くなって持ちきれないくらいで、代官山まで迎えに来てもらったのでした・・
by kurumi-sweets | 2010-09-05 23:40 | コルドンブルー 上級 レッスン